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最近では、新築で買った物件を、修繕などが必要になる前に売却して新しい住居に住み替えたり、田舎への移住のために現在の住まいから住み替えをしたりする人も少なくありません。

けれど、多くの人の場合は、長期で住宅ローンを組んでいます。

そのため、物件の売却を検討したものの、住宅ローンの支払いが終わっておらず、家を売却してもローンが残ってしまうからと、住み替えを諦めてしまう人も少なくありません。

そういった人たちのニーズに応えるのが、「二重ローン」や「住み替えローン」です。

二重ローンとは、別名ダブルローンとも呼ばれるもので、その名の通り、「住んでいる家のローンを残したままで新しくローンを組む」ことを言います。

ただ、ダブルローンは、今まで毎月返済していた金額の上に新しいローンの月々の返済がプラスされることになります。2つのローンを組むのは、相当の年収がなければ難しいでしょう。

こういった条件が厳しい人におすすめなのが、「住み替えローン」です。

この記事を読めば、住み替えローンの仕組みや利用条件がわかるだけでなく、メリット・デメリットについても詳しく知ることができます。住み替えローンを、後悔のないよう正しく利用しましょう。

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この記事に記載の情報は2023年10月03日時点のものです

住み替えローンとは

住み替えローンとは、簡単に言うと「今住んでいる家を売ってもローンが完済できないとき、ローン残額分と新しい家の購入資金をあわせて借りることができるローン」のことです。

例えば、

  • ローンの残額2,000万円
  • 売却額1,500万円
  • 新居の購入資金3,000万円

の場合、家を売却してもローン完済に不足する500万円と、新居の購入費用3,000万円をまとめて借りられるというイメージです。

「買い替えローン」という名称で販売を行っている金融機関もあります。

下記の項目で、さらに詳しく見ていきましょう。

ローンの残債が残る場合に住み替えローンを使う

たとえ住み替えを考えたとしても、今住んでいる家にローンの残債がある場合には、抵当権を外すことができず、売却が難しい状態となります。

けれど、住み替えローンは、新しい住居の購入資金とともに、今住んでいる家のローンの残額分も借りられるため、ローンの完済が可能になるのです。

ローンを完済することで、抵当権を抹消することができ、今住んでいる家を売却できるようになります。

これが、住み替えローンの仕組みです。

ローンの残債は一括で返済する必要がある

住み替えローンというのは、家を住み替えたいと考えている人が住み替えをするために契約するローンのことですから、ローンの契約後は「今住んでいる家を売却する」必要があります。

けれど、住宅ローンの契約をしたときに抵当権の設定をしていると、ローンを完済するまで抵当権を抹消する(消す)ことができません。

そのため、住み替えローンは、今住んでいる家のローンの残債(残金)をまとめて融資する仕組みになっているのです。

つまり、住み替えローンの合計融資額のなかから、今住んでいる家のローン残債を一括返済することが、契約内容として必要不可欠な事項となります。

住み替えローンを利用するポイント

住み替えローンを利用するポイント

自己資金を使わずに住み替えられるのが、住み替えローンのメリットです。

ただし、借入可能額は年収や雇用形態などによって変わるため、不足分を全額借り入れできずに自己資金を投じなければならない場合もあります。

購入と売却の決済日をそろえる必要がある

住み替えローンは、「住み替えローンの融資日」と「今住んでいる家を売却してローン残債を一括返済する日」が同日である必要があります。

けれど、誰かと売買の約束をしていないかぎり、今住んでいる家がいつ売れるのか、そのタイミングは誰にもわかりません。

しかも、たとえ新居が決まったとしても、今住んでいる家を売れない状態では、住み替えローンの契約はできないのです。

けれど、もしもこの状態で「この家、買うって言っていたのに買わないの?だったら、ペナルティを負ってもらいます」となれば、新居を探すことがためらわれてしまいます。

そこで、住み替えローンには、「買い換え特約」を付けておくのがおすすめです。

買い替え特約を付けておく

買い替え特約というのは、「今住んでいる家が期限内に売れない場合には、新居を購入する契約を白紙に戻すことができる」という特約のことを言います。

この特約を付けておけば、ペナルティを負わず契約を解除することができるのです。

新居を売る側にとっては不利な内容となるため、売り主が個人の場合には、特約を付けることを断られる場合もあります。

売り主が不動産会社の場合は、買い替え特約を付けてくれる場合が多いようです。

住み替えローン利用の注意点

住み替えローンは、今住んでいる家のローン残債分もまとめて貸し付けてくれるため、自分でお金を用意しなくても住み替えができるというメリットがあります。

その反面、借入金額や月々の返済金額が大きくなるというデメリットもあります。

また、貸付金額が大きくなるため、通常の住宅ローンよりも審査基準は厳しくなっています。

詳しく見ていきましょう。

住み替えローンの審査基準は厳しい

銀行など金融機関にもよりますが、住み替えローンの審査は一般的に、通常の住宅ローンの審査に加え、住み替えローンならではの条件が付加されることになります。

住宅ローンでの審査は基本的に、「年収」「年齢」「勤務先」「借り入れの履歴」「勤続年数」「現在の健康状態」などによって左右されます。

そういった一般の住宅ローンの審査に加え、次のような条件を満たさないと、住み替えローンは利用できない可能性が高くなっています。

  • 現在の住宅ローンの借り入れから4年以上経過している
  • 過去に住宅ローンを滞納していない
  • 前年度の年収が500万円以上
  • 完済時の年齢が80歳以下

返済期間は長期にならないようにする

住み替えローンは、今住んでいる家屋のローン残債分もひっくるめて貸し付けてくれるため、どうしても返済期間が長期間となるケースが多くなっています。

そうなると、景気の変動やライフスタイルの変化などで、ローンを契約した当初とは状況が大きく変わってしまう可能性が高く、返済が困難になるケースも少なくありません。

また、2度目の住宅ローンということもあり、年齢的に定年退職後まで返済を続けるというケースでは、老後の生活資金への影響も懸念されます。

返済期間が長くなってしまう場合

返済期間を短くしようとすると、月々の返済金額が高くなりすぎてしまうこともあるでしょう。返済期間を短くできない場合には、返済期間を長くして月々の返済額を少なく設定するのも一つの手段です。

月々の返済金額を少なくしておくことで、ライフスタイルの変化にもある程度対応できるようになります。

ただし、目標を持って毎年のようにお金を貯め、まとまったお金ができた時点で繰り上げ返済を行うことが大切です。

繰り上げ返済を検討している場合には、繰り上げ返済時に手数料などがかからない、もしくは少額な金融機関を選択するようにしましょう。

返済金額が大きくならないようにする

借入金額や返済金額が大きくなってしまうと、不況のあおりを受けて給与が低くなったり、病気になって自分自身や家族が働けなくなったりしたときに、ローン返済が行き詰まる可能性が高くなります。

また、出産や子供の就学、両親の介護など、人によってさまざまですが、ライフイベントごとにお金が必要になってくるのは事実です。

ローンを返済しながらも、月々3~5万円程度は貯金できるような返済金額にとどめておきましょう。

不安なときは事前審査をお願いしよう

住み替えローンは、事前審査を受けることができます。

「新居を購入したのに審査が通らなかった」という事態を防ぐためにも、先に事前審査をしてもらうのがおすすめです。

住み替えローンを利用するリスク

住み替えローンは、審査に通過してもリスクが大きいことを覚えておきましょう。住宅ローンでは、購入する住宅を担保としますが、住み替えローンの場合は残債分の担保がありません。そのため、任意売却や競売が必要となった際に、多くの残債が生じてしまいます。残債には、住み替えローンを利用した際の前の住居の残債も含まれており、1回目の住み替え時よりも多くの残債が生じる恐れがあるのです。

一度、ローンの返済が滞って任意売却や競売が必要となった場合、再び住み替えローンを利用することは困難です。ほかの金融機関であれば審査に通る可能性はなくはありませんが、同じことを繰り返す心配もあります。

このように、住み替えローンはリスクが大きい方法のため、慎重に検討することが大切です。

まとめ

住宅ローンが残っていても、さまざまな事情で住み替えを考えることもあるでしょう。

そんなときに利用したいのが、「住み替えローン(買い替えローン)」ですが、メリットばかりではありません。

本記事で紹介したメリットやデメリットも含め、リスクを理解したうえで利用し、快適な住み替え手続きを行いましょう。

【関連記事】
▶ 住み替えにかかる費用はどれくらい?購入費の相場から手数料・税金まで解説
▶ ローン残債のある住宅を売却したい|状況に応じた売却方法まとめ

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【弱点】
・大手で参加していない会社がある
約1,700社 全国 約470万人
/2009年
 
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