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ご自身の生活の環境の変化により、新しく家を買い替えたいと考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
しかし家を買い替える際には「どのような手続きがあるのか分からない」「住宅ローンが残っているけれど買い替えることは可能なのだろうか」などの不安があると思います。
そこで今回は家を買い替える際の手順や買い替えの際のローンへの対応など、家を買い替える際の基礎知識をご紹介します。
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この記事の目次
家を買い替えする時の流れ
まずは、家を買い替える際の流れを確認しておきましょう。
【関連記事】不動産売却の流れと売却をスムーズに行うための5つの秘訣
家を売却する手順
STEP:1 | 不動産会社に査定依頼をする |
STEP:2 | 売却を依頼する不動産会社を選ぶ |
STEP:3 | 購入希望者との交渉 |
STEP:4 | 売買契約の締結 |
STEP:5 | 物件の引き渡し |
①不動産会社に査定依頼をする
まずはご自身の所有する家の査定を依頼しましょう。査定には机上査定と訪問査定があり、訪問査定の方が正確に査定額を算定することができます。
【関連記事】不動産売却を行う際の査定方法の流れと手順|一括査定との違いとは
②売却を依頼する不動産会社を選ぶ
売却を依頼する不動産会社を選びましょう。売却の依頼する際には必ず不動産会社と「媒介契約」を結びます。
媒介契約には「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類がありそれぞれに特徴があります。物件の状況によりますが、「専任媒介契約」で契約することをおすすめします。
【関連記事】専任媒介契約とは|その他の媒介契約との違いと解約の注意点
③購入希望者との交渉
不動産会社が広告などを利用して販売活動を行ってくれます。そして購入希望者が見つかったら以下の内容について購入希望者と交渉を行いましょう。
- 引き渡し日
- 売却価格
- 支払い方法
④売買契約の締結
売買契約が成立したら、契約書を作成します。この時には買主から手付金が支払われます。手付金の金額に関して基準はありませんが、売却額の10%~20%となることが一般的なようです。
⑤物件の引き渡し
事前に交渉した引き渡し日に、物件を引き渡します。この時買主へ所有権を移転するために法務局で登記手続きを行います。
また家に抵当権(住宅ローンを借りる際の担保)が設定されている場合には抵当権抹消手続きを行います。
家を購入する手順
次に家を購入する手順を確認しましょう。
STEP:1 | 購入申し込み |
STEP:2 | 住宅ローンの事前審査 |
STEP:3 | 重要事項説明と契約書の確認 |
STEP:4 | 契約 |
STEP:5 | 住宅ローン申し込み |
STEP:6 | 決済を行う |
STEP:7 | 引き渡し・入居 |
①購入申し込み
事前に予算や物件見学などを行い購入したい物件が決まったら不動産会社にて購入申し込みを行いましょう。
②住宅ローンの事前審査
新しい家を、住宅ローンを組んで購入する場合には、購入申し込みと同時に金融機関で住宅ローンの事前審査を受けることが一般的です。
③重要事項説明と契約書の確認
契約を行う前に、買う新しい家の契約内容を事前に確認しておくことが良いでしょう。契約日前に「重要事項説明書」などをもらって契約内容に認識間違いがないか確認を行いましょう。
④契約
正式に購入の契約を行います。
⑤住宅ローン申し込み
契約を行ったら住宅ローンの申し込みを行います。金融機関による本審査の後に正式なローン契約を結ぶことになります。
⑥決済を行う
不動産会社に対して購入価格の決済を行います。借入したお金が銀行からあなたに支払われることを「住宅ローン実行」と言いますが、住宅ローン実行がなされるのは物件の決済直前が一般的となっています。また銀行から直接不動産会社に振り込んでもらうこともできます。
⑦引き渡し・入居
決済の後に新しい家の引き渡し・入居となります。この時司法書士により、新築の場合は所有権保存登記、中古物件の場合は不動産の所有権移転登記が行われます。
買い替えの際の順番|売却が先か購入が先か
家を買い替える際には、売却と購入を同時に行うことはできません。売却か購入か、どちらかを先に行わなければなりません。
では、売却と購入の順番が変わることによりどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
先に売却、後に購入した場合のメリット・デメリット
先に売却を行う場合のメリット・デメリットは以下の一覧の通りです。
表:先に売却した際のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・売却金額が分かり、購入資金も明確になり資金契約が立てやすい ・売り急ぐ必要が無いので、価格交渉が有利に進む可能性がある ・住宅ローンを完済することができれば、次の住宅ローンが組みやすい |
・自宅を引き渡すまでに買い替え先を探さなければいけない ・物件の引き渡しと新しい家の入居までに期間が空く場合、賃貸などに一定期間住む必要がある |
現状の家を売却するには抵当権(住宅ローンの担保)を外す必要があり、抵当権を外すには住宅ローンを完済しておく必要があります。
そのため売却資金を住宅ローンの完済にあてたい場合や新しい家の購入資金に利用したい場合には、先に売却を行っておくことが良いでしょう。
先に購入、後に売却した場合のメリット・デメリット
先に購入を行う場合のメリット・デメリットは以下の一覧の通りです。
表:先に購入した際のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・住宅の引き渡し時期を気にせず、新しい家をじっくり探すことができる ・新築でまだ完成していない家を買う場合には購入後売却を行ってもスケジュールに余裕がある |
・売却費用をローンの完済などにあてることが出来ない ・新しい家への入居までに売却を完了しなければならず、売却価格を下げなければならない可能性もある ・購入までに売却することが出来なければ、二重で住宅ローンを支払わなければならない |
住宅ローンを既に完済している場合や希望に合った家をじっくり探したい時であれば先に購入することがおすすめです。
購入すればすぐに住めるので仮住まいをする必要が無くなり、それに伴う引っ越しなどの追加費用も無くなります。
おすすめのタイミング
売却、購入どちらを先に行ったとしてもそれぞれにメリット・デメリットがあります。そして実際には、売却と購入どちらも同時並行的に進めている方が多いと思います。
その際には、「売却決定」と「購入物件申込み」のタイミングを合わせることをおすすめします。
そうすることにより、売却額が思ったよりも低かったために新居の購入を諦めたり、無理なローンを組んだりすることを避けることができます。
買い替え特約とは
物件を購入する際には、「買い替え特約」を付けることもできます。買い替え特約とは、自宅を○万円以上で売却できなかった場合に契約を白紙にすることが出来る特約です。
これを利用することで自宅が予想より低い金額で売却せざるを得なかった場合に、新居の住宅ローンを無理な返済条件で組む必要が無くなります。
つなぎ融資を利用することもできる
つなぎ融資とは、新しい家の購入資金と古い家の売却資金がずれる場合に、新しい家の購入資金のために古い家が売れるまでの間の短期的に融資を受けることを言います。
つなぎ融資が必要なケースは以下のような場合です。
・新しい家の購入資金に古い家の売却代金が必要である場合
・買い替えのタイミングで新しい家の購入が先になり、古い家の売却が間に合わない場合
つなぎ融資を受ける際の注意点としては、多くの場合不動産会社との買取保証制度とセットになっていることです。
個人の買主が現れない場合不動産会社が購入することになりますが、その場合市場価格の7割程度で売却することになります。
買い替え時のローンの対応
家を売却する際には、自宅の抵当権(住宅ローンの担保)を外す必要があります。そして抵当権を外すには住宅ローンを完済しておく必要があります。
では、売却時に自宅の住宅ローンが残っている場合にはどのような対応を取ればよいのでしょうか。
ここでは売却価格が住宅ローンの残債より多いか少ないかの場合別にそれぞれの対応を記載したいと思います。
売却価額が住宅ローン残高よりも多い場合
売却価格が住宅ローン残債を上回った場合には、売却額で住宅ローンを完済することが出来ます。売却額によっては買い替えに必要な諸費用や新しい家の購入資金にも充てることが出来ます。
売却価額が住宅ローン残債よりも少ない場合
問題となるのは、売却価格が住宅ローンの残債よりも少ない場合です。売却額を全て住宅ローンの返済に充てても住宅ローンが残ってしまうことになります。
残った残債部分については預貯金などの自己資金から支払うようにしなければなりません。
住宅ローン残債を自己資金で補えない場合
住宅ローンの残債が売却額で補えない場合には、買い替えローンを利用すると良いでしょう。
買い替えローンとは新しく買い替えをする家の住宅ローンに売却した古い家の住宅ローンの残債も加えてローンを組むことを言います。
ただし買い替えローンには以下のようなメリット・デメリットがありますので注意してください。
メリット |
デメリット |
・住宅ローンを完済しなくても家を売却できる | ・通常の住宅ローンと同様限度額があり、場合により購入できる新居物件が制限される ・売却と購入の決済を同時に行う必要がありタイミングを取らなければならない ・既存の住宅ローンが残債として上乗せされるため、今より毎月のローン返済額が高くなる可能性がある |
家の買い替えで発生する税金
最後に家の買い替えで発生する税金について紹介しておきます。
不動産取得税
不動産取得税とは、不動産を取得した際にかかる税金です。必要な税額は以下の通りです。
土地・家屋(住宅) | 取得した不動産の価格×3% |
家屋(非住宅) | 取得した不動産の価格×4% |
ただし、不動産の価格とは、実際の購入価格や建築工事費のことではなく、総務大臣が定めた固定資産評価基準により決定られる価格です。
不動産所得は、都税事務所・支庁から送付する納税通知書により納付期限までに納めるようにします。金融機関や郵便局の他、指定のコンビニ等でも支払うことが出来ます。
譲渡所得税
もし家を売却した時に譲渡所得が出た場合には譲渡所得に応じて税金を納めなければなりません。
詳しい内容は「不動産売却の税金の計算方法と控除を受けるための必要な知識」を確認して下さい。
まとめ
家の買い替えを行う際に最も重要なことはきちんとした資金計画を持つことです。そのためにはご自身の住宅ローンの残債の確認や売却額の査定、売却時にかかる費用などについて正確に計算しておくようにしましょう。
参考記事:不動産売却にかかる費用一覧|手数料・税金・その他諸費用までチェック
この記事が家の買い替えを考えている方に少しでもお役に立つことが出来れば幸いです。
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