「駅近で好立地のマンションなのに買い手がつかない」「なぜ売れないのか原因がわからない」このように悩んでいませんか。

早く売れると思ったマンションが売れないと、このまま買い手が現れないのではと心配になるでしょう。

アクセスのいいマンションが売れないときは、価格や掲載している写真、セキュリティなどが原因になっているかもしれません。

自宅で当てはまる部分はないか、売れない理由をチェックして減点項目を減らすことが重要です。

そこで本記事では、駅近のマンションが売れない原因9選を紹介し、対処法も解説します。

マンションをすぐに売却できるよう、記事を参考にすぐできることから対策してみてください。

駅近のマンションが売れない理由9選

「駅近でアクセスがいい物件なのに買い手がつかない」と悩んでいるのではないでしょうか。

アクセスのいいマンションでも懸念点が重なってしまうと、売れないことは決して珍しくありません。

所有しているマンションが以下9つの条件に当てはまっていないか、確かめてみてください。

周辺の相場よりも販売価格が高い

駅近のマンションなのに売れない原因は、周辺の相場よりも販売価格が高いことが考えられます。

同じような立地・間取りで競合よりも販売価格が高いと、他の物件に流れてしまうケースも少なくありません。

たとえば駅から徒歩5分で2LDKのマンションAが5,000万円、同じ条件のマンションBが6,000万円だったと仮定しましょう。

このケースだと、マンションAよりも1,000万円高い理由が明確でない限り、マンションBは選ばれません。

周辺の物件と比較して著しく高い金額になっていないか、ポータルサイトなどを活用しながら確かめてみてください。

日当たりが悪い

駅近にもかかわらずマンションが売れない場合は、日当たりの悪さが要因となっているケースもあります。

日当たりの悪さによる代表的なデメリットは以下の通りです。

【日当たりの悪いマンションのデメリット】

  • 室内に湿気がこもりカビが発生しやすい

  • 室内が暗く光熱費がかかりやすい

  • 冬は寒く暖房が欠かせない

  • 洗濯物が乾きにくい

  • 生活リズムが崩れやすい

周辺の建物によって陽が遮られていると、室内に湿気がこもりカビが発生しやすくなります。

また室内の暗さや冬場の寒さを危惧して、日当たりの悪いマンションを避ける方も少なくありません。

日当たりの悪いマンションを売りに出す場合は、デメリットを上回るメリットがないか探してみましょう。

ネットに掲載している写真がわかりにくい

立地のよいマンションが売れないときは、ネットに掲載している写真がわかりにくい可能性があります。

ポータルサイトなどに写真を掲載している場合は、下記の条件を満たしていないか確認しましょう。

【わかりにくい写真の条件】

  • 白飛びしている

  • 拡大しすぎて全体像がわからない

  • 暗くて汚い印象を与えている

  • オレンジがかった写真で古い印象を与えている

上記の条件を満たしていると、実情以上に物件の印象を悪くしている可能性があります。

ネットに掲載する写真は、購入希望者と物件がはじめて対面する重要な資料です。

フォトグラファーに依頼したり写真のレタッチをしたりして、買い手から魅力的に映るように工夫してみてください。

内装の状態が悪い

内装の状態が悪いと、駅近のマンションでも購入されない可能性があります。

「アクセスはいいけれども住める環境ではない」と思われると、なかなか購入には至りません。

たとえば洗面所の床がカビていたり、サッシ周りの壁や床が剥がれていたりすると、内見時の印象は悪く写ってしまいます。

軽微な修繕で済む箇所は、売りへ出す前に業者に依頼して直してもらいましょう。

閑散期で買い手が少ない

駅近のマンションで買い手がつかない場合は、閑散期で需要が少ない可能性があります。

一般的に引っ越しにおけるハイシーズンとは、3月から4月のことです。

3月から4月の引っ越しハイシーズンを過ぎてから売りに出しているなら、マンションの購入を考えている方が少ないことも考えられるでしょう。

ハイシーズン後にマンションを売りに出している方は、半年以上買い手がつかない可能性も考慮しておきましょう。

とくに新しい住居など高価な買い物の予定がある場合、すぐに売れるつもりでマンションの譲渡益をあてにしないよう注意してください。

築年数が古い

駅近にもかかわらずマンションが売れない場合は、築年数が古く買い手から魅力的に映っていないことが考えられます。

築年数が古く外観や内装が年数相応の状態だと、生活するイメージが湧かずに購入には至らないケースも少なくありません。

竣工してから何十年も経っているマンションを保有している場合は「年数の割に状態がいい」とギャップを生むような工夫をしましょう。

たとえばキッチンを改装したり水回りをリフォームしたりするなど、築年数を凌駕する魅力を作っておくことが大切です。

不動産会社と相談しながら、リフォームの必要性を検討してみてください。

周辺の治安が悪い

好立地にもかかわらずマンションが売れない場合は、治安の悪さが原因になっているかもしれません。

とくにファミリーが住むような間取りで周辺の治安が悪いと、子どもへの影響を危惧して購入を躊躇する可能性があります。

治安が懸念される場合は、警視庁などが発表しているデータを確認してみましょう。

たとえば東京都なら、警視庁が発表しているデータで刑法犯の認知状況や、交通事故の発生状況を把握できます。

データをチェックすると「イメージ以上に犯罪件数が少ない」など、営業に使える情報を収集できるでしょう。

参照元:警視庁|警視庁の統計(令和4年)

マンションのセキュリティが悪い

駅近のマンションが売れない原因には、セキュリティの脆弱さが挙げられます。

オートロックがついていなかったり1階で歩行者から見られてしまう場所だったりすると、セキュリティ面を重視している方には魅力的に映らないでしょう。

しかし、建物全体のセキュリティは対処のしようがありません。

カギを防犯性に優れたディンプルシリンダーにするなど、自宅にできるセキュリティ対策を講じてから売りに出してみてください。

不動産会社の売却意欲が弱い

不動産会社の売却意欲が弱いと、駅近のマンションでも売却できない可能性があります。

広告を出したり紹介したりする頻度が少なく、買い手とマンションが接触する機会が少ないからです。

「売却できない理由が不動産会社にあるかも」と感じた場合は、不動産一括査定サイトを活用して他の不動産会社を見つけましょう。

複数の不動産会社に査定をもらい、条件のいい会社と取引をはじめてください。

駅近マンションが売れないときの対処法

駅近でアクセスのいいマンションが売れないときは、価格や見せ方を改善すると買い手が現れる可能性があります。

「立地はいいのになぜか売れない」と悩んでいる方は、下記の対処法を実践してみてください。

相場に合わせた売り出し価格に変更する

駅近のマンションが売れないときは、相場に合わせた売り出し価格に変更しましょう。

競合よりも価格が高くなっていて、買い手が躊躇している可能性があります。

マンション価格の相場を調べる方法は下記のとおりです。

【マンション価格の相場を調べる方法】

  • 不動産情報ライブラリを参照する

  • レインズマーケットインフォメーションを活用する

  • 不動産会社のポータルサイトを参照する

これらの方法を実践し、同じ地域で似たような間取りのマンションの価格と、現段階で提示している価格を比較してみてください。

フォトグラファーに内装の写真撮影を依頼する

「レインズやほかのポータルサイトには出しているけど内見予約が入らない」と悩んでいる場合は、フォトグラファーに内装の写真撮影を依頼してみましょう。

ネットに掲載している写真の質が悪く、実情よりも悪い印象を与えているケースがあるからです。

不動産会社によっては、フォトグラファーと提携し撮影サービスを用意しているところもあります。

まずは取引している会社で、提携しているフォトグラファーはいないか確認してみてください。

お金をかけずに写真を改善したい方は、本を一冊購入して写真撮影の方法やレタッチのコツを学ぶのもおすすめです。

ハウスクリーニングを実施する

部屋の内装に汚れや目に見える傷がある場合は、ハウスクリーニングを実施しましょう。

床のクリーニングや水回りの清掃をプロに依頼するだけで、室内を見たときの第一印象が大きく変わるからです。

たとえば床にテーブルを引きずった傷や重いものを置いた凹みがある物件と、クリーニングが行き届いていて傷ひとつない物件では、後者のほうが住みたいと感じるでしょう。

仲介を依頼している不動産会社によっては、ハウスクリーニング業者と提携している可能性があります。

まずは担当者にハウスクリーニング業者と提携していないか確認し、自分で探す必要がある場合は最寄りのハウスクリーニング業者をリサーチしてみましょう。

販売時期を見直す

2月から3月の引っ越しハイシーズン以降に販売している方は、販売時期を見直すこともひとつの手です。

いい立地のマンションでも、販売している時期によって買い手がつかないことは珍しくありません。

夏や初冬に販売しているなら、一度依頼を取り下げてハイシーズンまでに担当者と戦略を練り直すのもおすすめです。

取引する不動産会社を見直す

「立地はいいし競合と比較しても申し分ない」と感じている場合は、取引する不動産会社の変更も考えてみましょう。

担当者の販売意欲が低く、積極的に販売活動を行っていない可能性があるからです。

また、マンションの販売実績に乏しい方が担当になっているケースも考えられるでしょう。

現在の担当者と専任媒介契約や専属専任媒介契約を結んでいない場合、不動産会社の変更は容易に行えます。

他社のコネクションがない方は不動産一括査定サイトを活用し、いい条件で査定を出してくれる会社を見つけてみてください。

関連記事:不動産一括査定26サイトを紹介|あなたに合ったサイトが見つかる!

マンションの相場を調べる方法

「提示している価格が恣意的かもしれない」「競合の価格を参考にしたい」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。

マンション価格を調べる方法は大きく3つあります。

以下で紹介する方法を参考に、買い手から注目を集めるような価格を設定してください。

不動産情報ライブラリを参照する

マンション価格の相場を調べる際は、「不動産情報ライブラリ」の活用がおすすめです。

不動産情報ライブラリとは国土交通省が運営しているサイトで、不動産の取引価格や地下公示等の価格情報、防災情報などを参照できます。

マンション価格を調べるまでの手順を以下にまとめるので、自分の地域の価格を調査してみてください。

【マンション価格の相場を調べる手順】

  1. 不動産情報ライブラリを開く

  2. 「不動産価格の情報をご覧になりたい方へ」の「データの検索・ダウンロード」をクリック

  3. マンションがある地域を選択

  4. 価格情報区分の「不動産取引価格情報」「成約価格情報」にチェックが入っていることを確認

  5. 種類を「中古マンション等」に変更

  6. 情報を確認したい時期を選択

参照元:不動産情報ライブラリ

上記の手順で検索すると、マンションを取引した方へのアンケート結果をチェックできます。

不動産ライブラリの情報を参考に、買い手から「相場に見合った価格だな」と思われるような価格を設定してください。

レインズマーケットインフォメーションで調べる

マンション価格の相場を調べる際は、「レインズマーケットインフォメーション」の活用もおすすめします。

レインズマーケットインフォメーションとは、過去のマンション売買価格をチェックできる一般向けのサイトのことです。

具体的に調査する手順は以下を参考にしてみてください。

【マンション価格の相場を調べる手順】

  1. レインズマーケットインフォメーションを開く

  2. マンションの画面で「都道府県」「地域」を選択

  3. 遷移したページで「最寄り駅」「駅からの距離」「専有面積」「間取り」「築年数」を選択

参照元:レインズマーケットインフォメーション

上記の手順で検索すると、実際に取引されたマンション価格をチェックできます。

所有しているマンションに近い条件を確認し、価格を調整してみましょう。

不動産会社のポータルサイトを参照する

そのほか、不動産会社のポータルサイトを活用したリサーチもおすすめです。

普段使い慣れているサイトなら、スムーズに競合の価格をリサーチできるでしょう。

【マンション価格の相場を調べる手順】

  1. ポータルサイトを開く

  2. 中古マンションのページを選択

  3. 所有しているマンションがある都道府県や地域を選択

  4. 間取りやその他の条件を合わせる

これらの手順で検索すると、販売前のマンション価格をチェックできます。

ただし、サイト内で掲載されている価格は交渉が入る前の売り出し価格です。

実際に取引された金額ではないことを理解しておきましょう。

駅近のマンションが売れないときによくある質問

以下では、駅近のマンションが売れずに悩んでいる方が抱きがちな疑問点をまとめました。

先人が悩んでいたことを確認し、自分が同じ道を辿らないようにしましょう。

マンションに住みたい理由は何でしょうか?

マンションに住みたい理由は「管理の手間がかからない点」「ゴミ出し・駐車場などの利便性が高い点」「セキュリティが充実している点」などが挙げられます。

売却を検討している方は、上記の点で訴求できるメリットはないか確かめてみてください。

マンションで「駅近」とは何でしょうか?

自宅から最寄り駅までの距離が近いことを指します。

駅近の定義は個人やサイトによって異なるため、どこまでが駅近なのかは買い手・売り手の感覚によってさまざまです。

一般的に徒歩5分から10分圏内のマンションは、駅近物件といえるでしょう。

中古マンションはいつ頃安くなりますか?

レインズの調査によると、中古マンションは築20年を経過すると新規登録・成約価格が1,000万円以上下がることがわかっています。

マンションを高値で売却したい方は、築20年を経過する前に売り出しましょう。

参照元:レインズ|築年数から見た 首都圏の不動産流通市場(2023年)

まとめ

本記事では、駅近のマンションが売れない原因を解説しました。

立地がいいのにもかかわらず売却できないときは、売り出し価格やマンションの内装・セキュリティなどに問題がある可能性があります。

またネットに掲載している写真に問題がないか、色味や明るさなどを確認してみましょう。

担当の不動産会社を変更したい場合は、不動産一括査定サイトの活用がおすすめです。

マンションを早く売却して手元にお金を用意できるよう、知識を身につけて対策を講じてください。