「マンションの査定だけをお願いしたい」

「マンションを査定したいけど、営業電話などのやり取りが面倒」

このように、マンションの査定価格を知りたいけど、不動産会社に個人情報を提供することに抵抗があるという方もいるでしょう。

そのようなときに利用したいのが、個人情報の登録不要で査定ができるサービスです。

本記事では、マンション査定を登録不要でする方法について解説します。まだ売却の意思がない方、手軽に査定したい方は、ぜひ参考にしてください。

マンション査定を登録不要でする方法3選

マンション査定を登録不要でする方法は、以下表の3つです。それぞれ特徴が異なるので、自分に合った方法を選ぶと良いでしょう。

 

方法

特徴

おすすめの人

査定シミュレーションサイト

インターネット上で査定価格を算出する

  • 数秒で査定結果が出る

  • 仕事・家事の合間に利用できる

  • 時間がない人

  • 今すぐには売却する意思がない人

匿名査定

不動産会社に個人情報を公開せずに査定する

  • 不動産に詳しい担当者が査定してくれる

  • 査定後、すぐに不動産会社とやり取りしたい人

一括査定

インターネット上で複数の不動産会社に査定を依頼する

  • 手間をかけずに複数の不動産会社に査定を依頼できる

  • 適正価格がわかる

  • 不動産会社選びに迷っている人

  • 査定価格を比較したい人

査定シミュレーションサイト(AI査定)

査定シミュレーションサイト(AI査定)は、インターネット上で利用でき、過去の取引事例から得られるデータを元に査定価格を算出します。

マンションの情報を入力するだけで、数秒で査定が可能です。

不動産会社に依頼する必要がなく、匿名かつ無料で査定できるため、売却の意思がなくても利用できます。利用は非常に気軽で、仕事や家事の合間に手軽に査定できるのが魅力です。

匿名査定

匿名査定は、不動産会社に個人情報を公開せずに査定するサービスです。利用者は物件情報や売却希望価格を入力し、メールアドレスを登録するだけで査定を依頼できます。

この方法では、個人情報が開示されないため、プライバシーが保護されるメリットがあります。

ただし、最終的な査定価格・売却条件は不動産会社との面談や訪問査定によって決定されます。

売却の意志が固まったときは、不動産会社との連絡が必要になる点に注意しましょう。

一括査定

一括査定は、不動産の売却を検討している人にとって便利なサービスです。このサービスでは、インターネット上で簡単に複数の不動産会社に査定依頼ができます。

自宅にいながら手軽に複数社の査定を受けられるため、時間や手間をかけずに効率的に査定を進められるでしょう。

また、異なる不動産会社から提案される査定価格を比較すれば、所有している物件の適正な価値を把握できるため、より良い条件での売却を目指せます。

登録不要のマンション査定を利用するメリット

登録不要のマンション査定を利用するメリットは、以下のとおりです。

  • 営業電話がかかってこない

  • 査定が短時間で終わる

  • 主観が入らない査定ができる

マンションを売却するとき、登録不要のマンション査定サービスを利用するのは、多くのメリットがあります。それぞれ詳しく解説します。

営業電話がかかってこない

登録不要のマンション査定を利用すると、営業電話がかかってこないというメリットがあります。

通常の査定では、査定依頼をすると不動産会社から営業電話がかかってくるのが一般的です。

しかし、登録不要の査定サービスでは、個人情報を提供しないため、営業電話が届く心配がありません。よって、売却価格を知りたいだけの人でも安心して査定を受けられるでしょう。

自分の連絡先を知らせずに、気軽に査定を依頼できるので、ストレスなく査定を進められます。

査定が短時間で終わる

登録不要のマンション査定を利用すると、査定が短時間で終わります。通常の査定では、不動産会社の担当者が物件を見に来てから査定額を算出するため、数日かかるのが一般的です。

しかし、登録不要の査定サービスでは、AIによる査定がおこなわれるため、数分で査定額が算出されます。このため、時間のない人でも手軽に査定を受けられるでしょう。

待ち時間が少なく、スムーズに査定を進められるため、忙しい人にとっても便利です。

主観が入らない査定ができる

AIによる査定では、人間の感情・主観が介入せず、物件情報をもとに過去の類似取引事例から平均的な数値を計算しています。

よって、査定結果が客観的で一貫性があり、公正な査定がおこなわれるメリットがあります。

一方で、不動産会社の担当者による査定では、個人の感想・主観が査定額に影響するかもしれません。

たとえば、「このエリアは治安が悪いから査定額が下がるかもしれない」と、担当者個人の偏見や先入観から査定額が過小評価されてしまう場合があります。

また、新人の担当者の場合、経験不足や知識不足から間違った査定をする可能性もあるでしょう。

そのため、登録不要の査定サービスは客観的かつ公正な査定を求める方にとって有益といえます。

登録不要のマンション査定を利用するデメリット

登録不要のマンション査定を利用するデメリットは、以下のとおりです。

  • 査定の精度が低い

  • 連絡する手間がかかる

  • 営業メールが大量に送られてくる

登録不要のマンション査定は、便利さやスピード感がある一方で、デメリットも考慮する必要があります。

手軽である反面、精度やサポートは通常の査定に劣るため、本格的にマンション売却を考えている方には、向かないかもしれません。

詳しくみていきましょう。

査定の精度が低い

AI査定では、過去の取引データから査定額を算出しますが、そのときに利用される情報が限られています。

たとえば、建物の設備・リフォームの有無・周辺環境・交通アクセスなど、査定に影響する要素は多岐にわたりますが、これらを正確に反映するのは難しいでしょう。

よって、同じ地域・物件タイプの取引データが不足している場合や、物件自体の詳細情報が不十分な場合には、査定額の精度が低くなる可能性があります。

さらに、AIによる査定結果はあくまで数値的な目安であり、現地に行かないと物件の細かな特徴・状態を正確に把握できません。

そのため、登録不要のマンション査定を利用するときは、査定結果をあくまで参考程度と考え、実際の売却・購入の際には専門家の意見を仰ぐなど、慎重に検討する必要があります。

連絡する手間がかかる

査定結果後、不動産会社へ売却・購入に関する相談や手続きをおこないたい場合、改めて不動産会社との連絡を取る必要があります。

しかし、営業メールに返信してもなかなか連絡がない場合もあり、やり取りに時間がかかるケースもあるでしょう。

また将来的にマンションの売却を進めたい場合は、個人情報の開示が必要となる点も考慮しなければなりません。

一方、登録をあらかじめ済ませた査定では、提供した個人情報から不動産会社がすぐに連絡をしてくれるため、売却に関する相談が迅速に実施できます。

登録不要の査定サービスを利用するときは、連絡や手続きに時間と労力が必要になる点を

注意しましょう。

営業メールが大量に送られてくる

査定のときに提供したメールアドレスを不動産会社が営業目的に使用すると、大量の営業メールが届く場合があります。

大量の営業メールは、メールボックスに通知が溜まるため、ストレスを感じる人もいるかもしれません。

しかし、一部の登録不要の査定サービスでは、査定のときに営業メールを受信しない設定が可能な場合もあります。

また、営業メールを避けたい場合には、メールアドレスを提供せずにAI査定を利用するのがおすすめです。

登録不要のマンション査定を利用する流れ【匿名査定】

ここでは、匿名査定を利用する流れを詳しく解説します。

マンション査定をしたいが、個人情報を提供するのは抵抗がある場合、匿名査定を使うのが便利です。

マンションの査定価格を知りたい方は、事前に利用の流れを正しく理解しておきましょう。

  1. 売りたいマンション名・所在地を検索

    売却を考えているマンションについて、まずは物件の種別(マンション・一戸建て・ビルなど)と大まかなエリア情報を入力します。また、匿名査定サイトの中には、物件名(例:〇〇マンションなど)を入力する形式のものもあります。

  2. 物件に関する詳細情報を入力

    所有しているマンションの詳細情報を入力しましょう。部屋数・おおよその平米数・リビングの方角・築年などを選択します。

一部の匿名査定サイトでは、部屋番号を入力するだけで、過去の取引データを元に査定をおこなう場合もあります。
 

  1. 売却理由・希望価格を入力

    マンションの情報を入力したら、売却予定のマンションの現在の状態(居住中・賃貸中・空室など)や、査定理由・希望売却額などについての情報を提供します。
    この情報は個人情報なしで、不動産会社に送信されるため、安心して利用できるでしょう。入力後は、査定額の連絡先としてメールアドレスを入力し、サイトへの会員登録をおこないます。

  2. 査定

    登録したメールアドレスに、数秒から数分以内に査定額の診断結果が記載されたメールが届きます。診断結果を確認した段階で、基本的にはやり取りは終了です。登録したメールアドレスには、定期的にAIからのリマインドメールが届く場合があります。必要ない場合は削除するか、マイページでメールの配信設定を変更しましょう。

登録不要のマンション査定を利用する注意点

登録不要のマンション査定を利用する注意点は、以下のとおりです。

  • 事前に売却の知識をつける

  • 査定価格を鵜呑みにしない

  • 査定価格と成約価格は同じになるとは限らない

マンションの売却を検討するとき、登録不要のマンション査定は手軽に利用できる便利なツールです。しかし、利用するときの注意点もあります。

後の手続きをスムーズにおこなうためにも、必ず押さえておきましょう。ここでは、登録不要のマンション査定を利用するときの注意点について詳しく解説します。

事前に売却の知識をつける

マンションの売却は高額な取引であり、失敗・後悔を避けるためには十分な知識が必要です。

まず、マンション売却の流れを理解しましょう。売却活動の開始から契約締結、引き渡しまでの各ステップを把握することが重要です。

また、マンションの査定方法・価格の決まり方・売却にかかる諸費用についても知識を持っておくと安心です。たとえば、仲介手数料・登記費用・引越費用などが発生します。

このように売却の知識を事前に身につけておけば、査定結果を正しく判断し、適切な売却活動をおこなえるでしょう。

査定価格を鵜呑みにしない

査定価格はあくまでも市場の平均価格であり、実際の売却価格とは異なる場合があります。査定基準は不動産会社によってばらつきがあるため、一つの査定結果を過信するのは危険です。

たとえば、立地条件・築年数・周辺の取引事例などの要素は同じでも、各不動産会社が重視するポイントや評価の仕方は異なります。

よって、複数の不動産会社に査定を依頼し、価格を比較するのが大切です。複数の査定結果を見比べれば、市場の相場をより正確に把握し、適正な売却価格を設定できるでしょう。

査定価格と成約価格は同じになるとは限らない

マンションの売却では、必ずしも査定価格で売れるとは限りません。最終的な成約価格は、売主と買主が合意した価格になります。

たとえば、人気のある物件の場合は売主が強気の価格設定できる一方で、あまり人気がない物件の場合は売主が売却を早めるために値引きするケースもあります。

したがって、査定価格を過信せずに、売却のときは市場の動向や買主の意向を考慮に入れながら、柔軟に対応しましょう。

査定価格はあくまで参考程度にとどめ、成約価格に対する期待値を調整するのが成功の鍵となります。

登録不要のマンション査定に関する質問

登録不要のマンション査定に関する質問をまとめました。

マンション査定から売却まで登録不要で完結できる?

AI査定の場合、登録なしで利用可能なものもあります。

しかし、売却を進めるためには不動産会社との連絡や契約をしなくてはならないため、個人情報の提供が必要です。

そのため、売却の意思が固まっていない人はシミュレーションサイトなどのAI査定を利用するとよいでしょう。

匿名査定とAI査定の違いはある?

匿名査定とAI査定の主な違いは、人が関与しているかどうかです。

匿名査定では、名前や連絡先を提供せずに、不動産会社が物件の情報を基に概算の価格を算出します。

一方、AI査定は人工知能を使って物件の価格を評価する方法で、過去の取引データや物件情報を分析し、瞬時に査定価格を出します。

どちらの方法も現地調査をおこなわないため、査定価格はあくまで概算となり、訪問査定と比較すると精度が劣る場合があります。

登録不要のマンション査定は電話がかかってくる?

登録不要のマンション査定では、査定結果をインターネット上で確認できるため、基本的に電話がかかってくることはありません。

名前や連絡先などの個人情報を提供しないため、不動産会社からの営業電話がかかってくる心配なく、利用できます。

登録不要のマンション査定は大まかな査定額がすぐにわかる

登録不要のマンション査定は、売却を検討している方にとって便利な手段です。

個人情報を提供する必要がなく、物件の詳細情報を入力するだけで大まかな査定額がすぐにわかります。

通常の査定と比べて、手間がかからずすぐに結果が得られるため、忙しい方や煩わしい営業電話を避けたい方に適しています。

また、登録不要の査定を利用すると、売却の意思がない場合でも物件の価値を知れるのもメリットです。

将来的に売却を検討するときに参考になり、現在の不動産市況や近隣物件の相場を把握するのに役立つでしょう。

ただし、登録不要の査定はあくまで大まかな査定額を算出するものであり、実際の売却価格とは異なる場合があります。

売却を検討するときは、改めて不動産会社による訪問査定が必要です。