「マンション売却の内覧の流れを知りたい」
「マンション売却で内覧をよく見せる方法は?」
といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、マンション売却における内覧日までの流れや掃除でチェックする場所、注意点などについて解説します。
本記事を読めば、マンション売却の内覧で成功させるコツがわかり、スムーズに進められるでしょう。
この記事の目次
マンション売却における内覧日までの流れ
マンション売却における内覧日までの流れを、以下の2ステップに分けて解説します。
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マンション内覧日前
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マンションの内覧日当日
マンション内覧日までに必要な準備や当日の動きを知っておけば、マンション売却がスムーズに進みやすくなるでしょう。
マンションの内覧日前
マンションの売却が始まると、不動産会社の情報サイトや不動産ポータルサイトに掲示されます。そこに興味のある方は、不動産会社に連絡して内覧を予約します。
基本的に内覧は土日に多い傾向ですが、平日を希望する方もいるため、マンションの売却が始まったらできるだけ内覧者に予定を合わせるのが大切です。
マンションの内覧日当日
マンションの内覧日は、不動産の担当者と内覧者がマンションに訪れるので、マンションの持ち主は、内覧者を迎える最終準備が必要になります。
清潔感が保たれていれば、ある程度ものがあっても問題ありませんが、内覧者に「この物件を購入したい」と思ってもらう内覧会にするのが重要なポイントです。
一般的な家庭にあるもの以外は一時的で大丈夫なので、収納しておくのがベストでしょう。
また、内覧の所要時間は、基本1時間程度です。ただし、物件をしっかり見たいという方は2時間かかる場合もあるので、最低でも2時間はスケジュールを確保しておくのが重要です。
マンション売却の内覧前に掃除でチェックするべき場所
マンション売却の内覧日に掃除でチェックするべき場所は以下のとおりです。
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玄関
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水回り
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ベランダ
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部屋全体の臭い
内覧者に良い印象をあたえるために、掃除は必須です。内覧者がよくチェックする場所を確認してマンションの売却が長引かないようにしましょう。
玄関
玄関は、内覧者が最初に確認するポイントで印象に残りやすい場所のため、掃除を徹底する必要があります。
たとえば、「玄関にカビがある」「嫌な臭いがする」といった場合、内覧者が「この物件を買いたい」と考える可能性は少なくなってしまいます。
そのため、玄関を掃除するときに重要なポイントは、見た目の汚れや臭いがないかです。消臭剤や芳香剤を設置するといった方法が効果的でしょう。
水回り
水回りは、汚れやすいため、常に掃除して清潔感があるように見せるのがポイントです。なぜなら、内覧者がよくチェックする場所で、汚れていると印象が悪くなるからです。
トイレ掃除のポイントは、床の掃除もきっちりすると清潔感があります。一方、お風呂は、壁の汚れやカビがないように掃除するのがポイントです。
水回りの汚れには、クエン酸を利用すると便利です。
ベランダ
内覧者がよくチェックする場所のひとつが、ベランダです。部屋の中だけ清潔感があっても、ベランダが汚れていると購入意欲が下がってしまいます。
たとえば、ベランダがきれいな場合は、「この物件なら朝はベランダでご飯を食べてゆっくりできそう」といった、購入後の様子を想像しやすくなるので購入する確率が上がります。
一方、ベランダが汚れている場合は、「この物件はベランダが汚れているから洗濯物も干せなさそう」といった印象をあたえてしまいます。
そのため、掃除できれいにできる場合は、内覧日までにきれいな状態にして内覧者を迎えるのが大切でしょう。
部屋全体の臭い
部屋全体の臭いも、掃除のときにチェックしておきましょう。当然ですが、嫌な臭いがする物件に住みたいと考える方は少ないからです。
たとえば、タバコを吸ったりペットを飼っていたりする家では、気づかないうちに臭いがついています。
また、住んでいるだけで気づかないうちに臭いがついている場合が多いため、気にならなくても消臭スプレーは使う必要があります。
部屋全体の臭いをなくすために、掃除だけでなく、消臭スプレーを使うのがおすすめです。
マンション売却の内覧当日の注意点
マンション売却の内覧当日の注意点は以下のとおりです。
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部屋に光が入っているか確認する
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おもてなしは控えめにする
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奥さん以外は部屋にいないようにする
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傷や汚れなどは隠さないようにする
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共有部分が清潔に保たれているか確認する
内覧日当日の注意点を把握すれば、内覧当日に困る可能性を減らせます。内覧者に気持ちよく見学してもらえるように把握しておきましょう。
部屋に光が入っているか確認する
内覧当日は、部屋に光が入っているか確認しましょう。なぜなら、日中の部屋の明るさを気にする方が多いからです。
具体的には、カーテンをすべてあけて電気をつけると、部屋全体の印象が明るくなるので購入意欲をあげられます。
また、間接照明を利用すれば夕方の内覧でも対応できます。部屋が明るいだけで、内覧者の印象はよくなるため、ぜひ気をつけておきたいポイントです。
おもてなしは控えめにする
おもてなしは控えめにするのも、内覧当日の注意点のひとつです。
たとえば、内覧者がきて間もなくお茶を用意すると、見学の時間が減ってしまう恐れがあります。
お茶は基本出さなくて問題ありませんが、長引いている場合は出してもよいでしょう。また、扉をあけるのも内覧者からすれば、行動しづらくなるので辞めるべきです。
お茶を出したり扉をあけたりするよりも、内覧者が自由に動きやすくなる環境づくりが大切です。
奥さん以外は部屋にいないようにする
住んでいる間の内覧日は、奥さん以外は外出しているのがベストです。
なぜなら、家族全員で迎えると、内覧者のプレッシャーとなったり、部屋が狭く感じてしまったりするからです。
たとえば、女性がひとりで内覧にきた場合、旦那さんが対応すると威圧感をあたえてしまうおそれがあります。
一方、奥さんが残れば女性同士の視点で会話できるメリットがあります。また、女性のほうが質問しやすいため、旦那ではなく奥さんが残りましょう。
傷や汚れなどは隠さないようにする
傷や汚れなどは隠さず伝えましょう。
マイナス要素なので隠す方がいますが、多少の傷や汚れは見てもらったうえで、判断してもらうとトラブルを防げるので必ず伝えてください。
また、大きな傷や汚れは所有者の負担で補修しておけば、スムーズにマンションの売却ができるでしょう。
共有部分が清潔に保たれているか確認する
共有部分が清潔に保たれているかも確認する必要があります。なぜなら、共有部分にはマンション住人のマナーや管理会社がどれだけ力を入れている物件か表れるからです。
たとえば、ゴミ置き場にゴミが散らかっていたり、駐輪場が汚かったりすれば、内覧者の印象は悪くなります。
そのため、内覧日の前日に共有部分の掃除もしたほうが、内覧者の購買意欲を高められるでしょう。
マンション売却の内覧で良い評価を得るためのコツ
マンション売却の内覧で、良い評価を得るためのコツは以下のとおりです。
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マンションの強みを話せるようにする
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質問事項をあらかじめ想定しておく
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内覧者の予定に合わせる
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きれいなスリッパを用意する
スムーズな売却には良い評価を得る必要があります。マンション売却で苦戦しないために、評価をあげるコツを把握しておきましょう。
マンションの強みを話せるようにする
内覧で良い評価を得るためのコツのひとつが、マンションの強みをしっかり伝えることです。
なぜなら、内覧者が物件選びで悩んでいる場合、目で見なければわからないマンションの強みを伝えれば、他の物件と差別化を図れるからです。
たとえば、有名なレストランが近い、夏になると花火大会がありベランダから見られるといった強みがあげられます。
このように、実際にそのマンションで住んだことのある住人でなければわからない魅力をアピールしましょう。
ただし、話しすぎると営業のように感じるので、基本的には受け身となって相手の質問に答えるのが最善の選択でしょう。
質問事項をあらかじめ想定しておく
質問事項をあらかじめ想定しておけば、内覧当日にすぐ答えられて、内覧者に好印象をあたえられる可能性があります。
一方、すぐに答えがないと、内覧者からすれば不安材料になってしまうおそれがあります。
内覧でよく聞かれる質問は以下のとおりです。
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売却の経緯
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騒音問題の有無
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近隣住人の特徴
もし、ネガティブな要素がある場合は、トラブルの原因にならないためにも、包み隠さず正直に伝えるべきでしょう。
内覧者の予定に合わせる
内覧者の予定に合わせるのも、マンション売却の内覧で良い評価を得るコツのひとつです。なぜなら、内覧できるときが少ない場合、内覧者が減り売れる可能性が低くなるからです。
また、不動産屋から「この物件の持ち主は売る気がない」と判断され、後回しにされる可能性もあります。
そのため、マンション売却の内覧を成功させるためにも、内覧はいつでも対応できる必要があるでしょう。
きれいなスリッパを用意する
スリッパを用意するのも、マンション売却の内覧で良い評価を得るためのポイントのひとつです。
内覧者にもよりますが、きれいなスリッパでないとマイナスの印象をあたえる可能性があるからです。
また、きれいなスリッパは高価なものという意味ではなく、普通のスリッパで問題ありません。
そのため、内覧者用のスリッパを買っておくと、よい評価をもらえる可能性があがるでしょう。
【状況別】マンション売却で内覧がない場合の対処法
【状況別】マンション売却で内覧がない場合の対処法は以下のとおりです。
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マンションを内覧したい方がいないケース
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内覧者がいてもマンションが売れないケース
マンションの内覧にきてもらえる方が多ければ、その分マンション売却も成功する確率が上がります。
マンションを内覧したい方がいないケース
1ヵ月に1回も内覧予約がない場合は、不動産会社に相談する必要があります。なぜなら、販売価格を調整したり、適正価格を再調査してもらったりする必要があるからです。
たとえば、販売価格が原因の場合は、相場を調べて価格を変更すれば、内覧予約が徐々に増えるでしょう。一方、不動産会社に原因がある場合は、いつまでも内覧予約が入らない可能性があります。
対処法としては、不動産会社に査定依頼からやり直してもらうのがおすすめです。
また、売りに出している物件を他社に乗り換えるのもひとつの手です。ただし、専任媒介や専属専任媒介を締結しているときは乗り換えられないので、契約内容を確認しておきましょう。
内覧者がいてもマンションが売れないケース
内覧者がいるのに売れないケースは、物件の価格よりも中身に問題があります。その理由は、そもそも物件価格が高ければ内覧予約に至らないからです。
具体的な物件が売れない原因は、「家の中が汚い」「家が狭く感じた」「外観が劣化している」などがあげられます。
家の中が汚いといった、印象を変えられるものであれば、早急に掃除を徹底するべきでしょう。
マンション売却の内覧においてよくある質問と回答例
マンション売却の内覧においてよくある質問と回答例は以下のとおりです。
マンション売却までの平均内覧数は?
マンションの平均内覧数は6〜10件です。
2023年に実施されたベンチャーサポート不動産株式会社の「不動産売却による調査」によれば、「1ヵ月以上3ヵ月未満」で売却できたという意見が最も多く、毎週1件の内覧であれば、6~10件が平均内覧数となるからです。
ただし、あくまでも平均内覧数のため、1件の内覧で売却できる場合もあれば、30件内覧しても売却できない場合もあります。
引用元:<不動産売却の実態調査(第2回)>を実施 - ベンチャーサポート不動産株式会社 (vs-group.jp)
内覧後の返事はいつもらえる?
内覧後の返事は1週間以内にもらえることがほとんどです。
なぜなら、実際に足を運んで内覧に訪れるという時点で購入意欲がある程度高いからです。また、物件を気に入ってくれれば、当日や翌日に連絡があるケースも珍しくありません。
マンションの内覧会はいつ頃実施される?
一般的には、引き渡しの1ヵ月前後におこなうケースが多いでしょう。ただし、スケジュールが合わない場合は、ズレる可能性があります。
また、買い手としては、購入意欲がある物件を見る機会になるので、売り手はなるべく日程を合わせましょう。
マンション売却の内覧でよい評価を得るには、十分な事前準備と当日の対応が重要
マンション売却の内覧で良い評価を得るために、以下のコツを実践しましょう。
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マンションの強みを話せるようにする
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質問事項をあらかじめ想定しておく
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内覧者の予定に合わせる
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きれいなスリッパを用意する
以上のポイントを実践できれば、内覧会の成功に大きく近づけるはずです。また、記事を読んでもわからない疑問や悩みがあれば、不動産会社に相談するのもひとつの手です。
マンションの内覧を成功させて、スムーズな売却が実現できるでしょう。