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登録免許税は、土地の権利が売買や相続で移動したときに発生し、この移転行為が起きた際の登記申請にかかる税金のことをいいます。

不動産(土地)の登記で登録免許税が課税されるのは、

  • 新築建物を建てた際の所有権保存登記の時
  • 土地や建物の売買にかかる所有権移転登記の時
  • 贈与や相続による所有権移転登記の時
  • 住宅ローン借り入れ時の抵当権設定登記の時 など

不動産の権利に関する登記のほぼすべてに対し当てはまりますが、今回は「土地を売買したときに課される登録免許税」についてお伝えしていきますので、税率と軽減税率がどのくらいであるかを確認しましょう。

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この記事に記載の情報は2023年10月03日時点のものです

土地売買にかかる登録免許税は所有権移転登記

冒頭にて土地売買を理由とする登録免許税は、所有権移転登記をおこなったときに課税されるとお伝えしました。所有権移転登記とは不動産を売買したり、相続したりして、元々の所有者からほかの誰かへ所有権が移動したときにおこなうものです。

所有権移転登記をおこなうことは義務ではありませんが、移転登記をしなければほかの誰かが所有権を主張したときに「いいえ、私に所有権があります」といった、権利を有していることを主張できる要素(第三者対抗要件)が買主に無い状態です。

そもそも移転登記をしないということは登記簿上、売主の持ち物であるわけですから、買主からみれば自分の持ち物に他人の名前が書いてあると同義であって、とても健全な状態とはいえないでしょう。

参考:登録免許税の税額表|国税庁

登録免許税の計算式

さて、登録免許税を算出する方法は下記の式のとおりです。

登録免許税=課税標準額×税率

土地の所有権移転登記における課税標準額はなにが使用されるのでしょうか。

そして税率はいくらなのでしょうか。

課税標準額の算出

不動産売買における登録免許税の課税標準額は固定資産税評価額です。固定資産税評価額は各都道府県税事務所の固定資産課税台帳で閲覧できますし、あるいは固定資産税の評価証明書にて確認することができます。

税率について確認する

土地の税率は1,000分の20ですが、軽減税率の特例があり、令和4年3月31日まで1,000分の15を税率として考えます。

土地の所有権移転登記の税率
通常の税率 令和4年3月31日まで有効の軽減税率
1,000分の20 1,000分の15

登録免許税の計算方法

課税標準額×税率で登録免許税額を算出できますが、前後に下記のことをおこないます。

  • 固定資産税評価額で1000円未満の端数がある場合は切り捨てる
  • 課税標準額×税率の計算後100円未満の端数がある場合は切り捨てる

計算例

土地の所有権移転登記をしようとしたとき、固定資産税評価額が98,765,432円であるとします。まず1,000円未満の端数を切り捨てるので、98,765,000円でこれが課税標準額になります。

課税標準額=98,765,000

課税標準額×税率なので

98,765,000×0.015=1,481,475

100円未満の端数がある場合はその数字を切り捨てるので

登録免許税額は1,481,400円ということになります。

土地の軽減税率を受けるには?

土地の軽減税率を受けるために何か特別なことをする必要はなく、自動的に軽減税率がかかりますのでご安心ください。

また、租税特別措置法では下記のように軽減されることが定められています。

(土地の売買による所有権の移転登記等の税率の軽減)

第七十二条  個人又は法人が、平成二十五年四月一日から平成二十九年三月三十一日までの間に、土地に関する登記で次の各号に掲げるものを受ける場合には、当該各号に掲げる登記に係る登録免許税の税率は、登録免許税法第九条 の規定にかかわらず、当該各号に掲げる登記の区分に応じ、当該各号に定める割合とする。

一  売買による所有権の移転の登記 千分の十五

租税特別措置法 - 法令データ提供システム

まとめ

土地売買が理由の登録免許税は所有権移転登記のとき課されることをお伝えさせていただきました。土地だけでなく建物も一緒に売買されることも多いとかと思われますが、建物に関しても軽減税率の特例を使用することで登録免許税を低く抑えることができます。

詳しくはこちらの記事にてご説明させていただいておりますので、是非御覧ください。

関連記事:相続登記に必要な登録免許税はいくら?計算方法と手続きを解説

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